沖縄そばの名店と聞けば、誰もがランキング上位にその名を挙げる「しむじょう」。まるでタイムスリップしたかのような落ち着きのある琉球建築の古民家で至極の一杯をいただけます。
行列必至&迷うこと必至だけど…
沖縄そばの店しむじょうがあるのは那覇市首里の末吉町。首里といっても首里城の近くではなく、観光スポットから離れた住宅街のさらに奥。「いやいや、この先に店はないはず…」と思った先に突然見えてきます。※詳しくは後述。
店舗の敷地に足を踏み入れると、そこはまるでドラマの世界。庭には南国の植物が鬱蒼と生い茂り、沖縄映画の舞台セットのような完璧な佇まいに感動してしまいました。
赤瓦屋根の店舗は1954年に建造され、現在は有形文化財に登録された琉球古民家だとか。調理場を除く三方向がガラス戸という空間は開放感たっぷりで自然の風が心地良く抜けていきます。
小鉢付きのセットメニュー
気になるメニューですが、初めて訪れる人にはお得なセットが◎。人気の三枚肉そばを中心に、沖縄らしい小鉢が日替わりで楽しめます。じゅーしーというのは沖縄風の炊き込みご飯のこと。豚の脂や旨味が加わるため、本土の炊き込みご飯よりも文字通りジューシーに仕上がっています(本当の由来は雑炊から来てます…)。
主役の沖縄そばは沖縄県産豚から取った出汁と、カツオ節から取った出汁を合わせたダブルスープ。すっきりとしたカツオの風味と沖縄県産豚の濃厚なコクが合わさり、思わず全部飲み干したくなる美味しさです。さらに麺は亀濱製麺のものを使用しており、強いコシと歯切れの良さが特徴。上に乗った三枚肉もしっかりとした厚みがあり、箸で持つとホロホロと崩れそうなほどの柔らかさです。これこそ完璧なバランスの沖縄そば。ちなみにその他下記のメニューも人気だそうですよ~。
- 本ソーキそば 900円
- ゆし豆腐定食 900円(日曜日は提供なし)
- てびちの煮付け 350円など
首里の街が広がるテラス席
ゆったり過ごせる屋内席はもちろん、天気がいい日は屋外のテラス席もおすすめです。後ろを振り向けば有形文化財の琉球古民家、そして前方には見晴らし抜群のパノラマビュー。首里から那覇新都心方面へと現代の街並みが広がり、新旧の時代の間にいるようななんとも不思議な気持ちになります。
こんな貴重なロケーションで人気の沖縄そばをいただけるなんてかなり贅沢。旅行者が多く訪れるため観光向けの大箱店と勘違いされてしまうことも多いようですが、丁寧に丁寧に出汁を取るスープや、崩れる手前まで煮込む三枚肉やソーキ肉の美味しさは本物です。確かな技術と一杯にかける温かな想いのこもった良店であることは間違いありません。
なお、営業は昼から15時までとされているものの、ほぼ毎日早めに完売御礼となるので要注意。気になる人はドラテクの腕試しがてらぜひ早めの時間に訪れてみてください。
沖縄・那覇市「沖縄そばの店 しむじょう」
〒903-0801 沖縄県那覇市首里末吉町2-124-1
TEL:098-884-1933
営業時間:11時〜15時(売切れ次第終了)
定休:水曜日・旧盆・清明祭
駐車しやすさ:★(駐車場は停めやすいが、それまでの道のりがハードモード)
ドライブ魅力度:★★(ドライブにそれほど適した場所ではないものの、首里城公園や金城町の石畳道には割と近い)
しむじょうまでのドライブルート
しむじょうの駐車場
店内にはクーラーがなく扇風機と自然風のみですが以外と涼しい。敷地内の木々が日差しを和らげてくれ、沖縄の昔ながらの暮らしを体感できます。
※本記事は2020年以前に撮影したものです。緊急事態宣言中の取材撮影は行っておりません。本記事の写真・文章の無断転載・無断使用はご遠慮ください。
投稿:ash
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